血液検査でわかること

お医者さんによって、もしくはその時代によって検査する項目も変化するようですが、一般的に検査するのは、以下の通りです。

これらをすべて検査するわけではなく、お医者さんが診察し、その人に適切な検査をします。

●TSH(甲状腺刺激ホルモン)

脳下垂体から分泌されるTSH(甲状腺刺激ホルモン)が甲状腺を刺激することで、甲状腺ホルモンである“T3(トリヨードサイロニン)”と“T4(サイロキシン)”が生成されます。

●T4(サイロキシン)

血液中の甲状腺ホルモンです。

100%、TSH(甲状腺刺激ホルモン)により生成されますが、その一部はT3(トリヨードサイロニン)へと変換されます。

●FT4(遊離サイロキシン)

T4(サイロキシン)の中に少量だけ存在する、遊離型の甲状腺ホルモンです。

このFT4が、FT3と共に甲状腺に対してホルモンの生成を促しています。

●T3(トリヨードサイロニン)

血液中の控除線ホルモンです。

20%は甲状腺で生成されますが、80%はT4(サイロキシン)が末梢組織で脱ヨード化され、変換されることで生成されます。

もっとも強力な、甲状腺ホルモンです。

●FT3(遊離トリヨードサイロニン)

血液中の甲状腺ホルモンであるT3(トリヨードサイロニン)の中に、少量だけ存在する、遊離型の甲状腺ホルモンです。

FT4(遊離サイロキシン)より強力で、体温や心拍数など、体内のほぼすべてのバランスが関係しています。

●TRAb(TSHレセプター抗体)

TRAb(TSHレセプター抗体)は、実際に甲状腺を“刺激する”TSAb(甲状腺刺激性レセプター抗体)と、“阻害する”TSBAb(TSH作用阻害抗体)に分かれます。

バセドウ病は甲状腺を刺激され、ホルモンが沢山作られる病気なので、特にTSAb(甲状腺刺激性レセプター抗体)が関係してきます。

つまり。

バセドウ病というのは、「TRAb(TSHレセプター抗体)が増えてしまい、代わりに脳下垂体から出るTSH(甲状腺ホルモン)が減ってしまう病気である」とも言えます。

そのことにより、ホルモン、T4(サイロキシン)や、そこから出来るより強力なT3(トリヨードサイロニン)が増加します。

そこに含まれるFT4(遊離サイロキシン)やFT3(遊離トリヨードサイロニン)も増え、これらが全身に作用します。

ですから。

バセドウ病の私が血液検査を受けると、一般の方と比べて、

・TSH(甲状腺刺激ホルモン)が低い

・FT3(遊離トリヨードサイロニン)が高い

・FT4(遊離サイロキシン)が高い

・TSAb(甲状腺刺激性レセプター抗体)が高い

という結果が出ます。

バセドウ病の治療とは、これらの値を「正常」に戻す事である、とも言えます。

FT3、FT4、TRAbは、一般的な人間ドックで調べる項目ではありません。

私がいつも書類でいただく血液検査の結果は、「特殊検査報告書」という書類をいただきます。

気のせいかも知れませんが、一般的な血液検査よりも、検査料が若干お高いような気もします。

また、TRAb(TSHレセプター抗体)に関しては、以前は“結合阻害率(%)”でしたが、最近は国際単位である“IU/L”で出てるようです。

長い間治療を続けていると、こういう細かな変更が随所に見られます。





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